絵本のプロフィール
タイトル:ごんぎつね
作者:新美南吉
絵:かすや昌宏
出版社:あすなろ書房
対象年齢:5歳〜
要約
イタズラぎつねの後悔と思いやりの物語。
この作品から学べること
※ 項目の特性上、ここから先は本の内容に触れていきます。いわゆるネタバレが含まれてしまう可能性があることをご了承の上、お読みください。
行動の結果に責任を持つことの重要性
ごんが魚やウナギを逃がしたことで起きた出来事は彼の責任であり、後悔の念から行動を変えます。 自己反省と成長の意識を持ったとも考えられると思います。
思いやりと他者への配慮
ごんは償いや後悔の気持ちから兵十の家に食べ物を運んでいましたが、それだけではないでしょう。母親が亡くなったことを知ったため、彼を慰めるという意味でも運んでいたのだと解釈できます。
目に見えない思いやりの表現
ごんは自分の姿を隠して贈り物を届けることで、兵十に思いやりを示します。物質的な形だけでなく、目に見えない思いやりも大切です。
理解すること
兵十はごんを撃ってしまいますが、その後、ごんの行動の意図を冷静に考えます。
※ この項目は、ブログ主の主観に基づいて書いております。著作者様の思想や感情を反映したものではありません。
※ お子さまの心の成長や読書感想文のご参考、または大人の方の自己啓発にお役に立てたら嬉しいです。
子ども(5歳)の感想
・ごんは、イタズラなんかしなければこんなことにならなかったと思う
・ごんは死んだの?死んでないの?倒れただけ?
母親の感想
ごんがイタズラ好きなのは、きっと孤独だったからなのだと思います。
兵十も母親が亡くなり、孤独の身となってしまいました。
ごんはもしかしたら、兵十に対して仲間意識のようなものが芽生えたのかなと思いました。
というか、そういうものが芽生えなければ、罪悪感からだけでは危険を冒してまで兵十の家に食べ物を運ばないのではないかと思います。
兵十も、イタズラされた恨みからごんを撃ってしまい後悔していました。
思い込みというのは恐ろしい……。
ごんは撃たれたとき、どんな気持ちだったのでしょう。
ようやく償うことができた、あとは煮るなり焼くなり好きにしてくれ、なんて思ったのかなあ、どうなのかなあ……。もやもやもや。
兵十に食べられて彼の一部になることにより、ごんの孤独は昇華される……でも多分、兵十はごんを食べるような真似はしない……もやもやもや。
子どもの頃は「ごんが撃たれて悲しい」といった短絡的な読み方しかできませんでしたが、大人になった今は、いろんな角度からの読みを楽しめますね。
読むたびに、違う感想になりそうな『ごんぎつね』。きっとまた、読み聞かせすることがあるだろうと思います。
それでは、以上になります。
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