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『泣いた赤鬼』が伝えたいこと、あらすじと考察、学べること、親子の感想など。

絵本のプロフィール

作者:浜田廣介
絵:浦沢直樹
出版社:小学館
発行:2011年
対象年齢:4歳から

要約

人間に恐れられていた赤鬼は本当は心が優しい鬼で、人間の友達がほしかった。それを知った友達の青鬼が助けてくれて、人間と仲良くなれたけど、青鬼は旅立ってしまう。そして赤鬼が泣いてしまう、というお話……。

この絵本から学べること

"なにか、ひとつの、めぼしいことをやりとげるには、きっと、どこかで、いたい思いか、損をしなくちゃならないさ。だれかが、ぎせいに、身がわりに、なるのでなくちゃ、できないさ。"


※ 項目の特性上、ここから先は本の内容に触れていきます。いわゆるネタバレが含まれてしまう可能性があることをご了承の上、お読みください。

◆異なる者同士の理解

赤鬼は鬼と人間が共存し、仲良くできる社会を望んでいました。自分だけではなく、青鬼も含めてみんな仲良く暮らしたかったのです。この願望は、異なる者や存在の違いに対して理解を示すことの重要性を強調していると思います。見た目だけで判断してはいけない、差別などあってはならない、ということが読み取れるかと思います。 

◆先入観と対話

人間たちは最初は赤鬼に対して疑念を抱き、恐れていました。先入観や偏見にとらわれず、対話やコミュニケーションを通じて他者を理解することが重要です。

◆対話のための工夫をする重要性

赤鬼はただ望みを抱くだけでなく、立て札を通じて人間と対話はできないかと工夫しました。異なる存在同士が対話し合い、努力することで、共感と理解が生まれる可能性を示唆していると考えられます。作品内ではそれ自体はうまく行っていませんでしたが、その赤鬼の姿勢はとても大切だと思います。 

◆平和な共存の追求

赤鬼は人間と敵対するのではなく、共存と平和を望んでいました。異なる者同士が争わずに共に生きる社会の構築は、平和な共存の理念を示唆していると考えられます。 

◆違いを受け入れる心

最初は鬼を怖がっていた人間ですが、赤鬼の優しい姿をみて鬼という存在を受け入れていきます。違いを理解し、受け入れることで、共感と協力が生まれます。 

◆友情と協力

赤鬼は青鬼との友情によって人間社会との協力を築きました。友情や協力を通じて、異なる存在同士が共に成長できることを示唆しています。 

◆得ると同時に失うこともある、ということ

赤鬼は人間と友達になれましたが、それと同時に、青鬼は旅に出てしまいました。何かを得ると同時に何かを失うということは、

◆自分の幸福と他者の幸福の調和

青鬼は自分が旅立つことで、赤鬼がより良い人間として幸福な生活を送れると信じていました。自分の幸福と他者の幸福の調和を考えることは大切なことです。青鬼が旅立った先で幸せに暮らしていますように……。

◆感謝と記憶、手紙の重要性

青鬼の手紙は感謝と記憶の意味を含んでいます。優しさと友情は忘れがたいものであり、相手の存在は永遠に心に残ります。この手紙があるかないかでは、物語が持つ意味が随分変わってくるのではないでしょうか。

◆世の中の理不尽さ、赤鬼はどうすればよかったのか、青鬼は他に方法がなかったのかetc...

この作品は、本当に色々と考えさせられます。
本当に心の優しい人が、一番損な役回りをさせられるなんていうのは生きているとザラにあることですからね。その影響で必要以上な親切心を持たないようになっていく人もいるわけですが……これ以上書くと自分語りが始まってしまいそうなのでこの辺で(笑)。

※ この項目は、ブログ主の主観に基づいて書いております。著作者様の思想や感情を反映したものではありません。
※ お子さまの心の成長や読書感想文のご参考、または大人の方の自己啓発にお役に立てたら嬉しいです。
※ まだ作品を読んでいないかたは、ぜひ書店や図書館等で探して読んでみてくださいね。


子ども(6歳)の感想


・青鬼がかわいそう
・赤鬼も一番の親友がいなくなってしまってかわいそう
・赤鬼は青鬼と二人で遊んでいるだけじゃ嫌だったのかなあ?

母親の感想


子どもの頃から何度も触れてきた作品で、読むたびにいろんな思いが溢れてきます。
子どもの頃は、「え?鬼も泣くの!?」とタイトルに衝撃を受けた覚えがあります。だって鬼はいつだって悪者で、倒されるべき存在だと信じていましたから。

この作品は、鬼の友情を描くと同時に、人間の愚かさも描いていると思います。
そして赤鬼は、青鬼を失ってまでこんな人間と仲良くしなくてもよかったんじゃないかなあ、など。

読むたびにモヤモヤしてしまう絵本。いやはや、心が動かされます。
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