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『3びきのくま』が伝えたいこと、あらすじと考察、学べること、親子の感想など。

絵本のプロフィール

作者:トルストイ
訳:おがさわらとよき
絵:バスネツォフ
出版社:福音館書店
発行:1962年
対象年齢:3歳から

要約

森で迷子になった女の子がくまの家族の家で過ごし、クマ家族に発見され急いで逃げる話。

この絵本から学べること


※ 項目の特性上、ここから先は本の内容に触れていきます。いわゆるネタバレが含まれてしまう可能性があることをご了承の上、お読みください。

◆無分別な行動の結果と責任

この作品の女の子は、言い方は悪いですがくまの家に不法侵入しています(笑)。その後、随分とずうずうしい動きをしています。そしてくまの家族が家に帰ってくる……
無分別な行動には結果(くまに襲われるかもしれない状況)が伴い、その結果に対しては責任を持つ必要があることを示しているかと思います。

◆物事は見かけだけでなく中身も重要

人は欲が出ると「一番大きいのがいい!」と思ってそれを選択します。特に子どもはそうですよね。おわんや椅子、ベッドなどのアイテムがこの作品には出てきますが、女の子に合っているのは大きいものではありませんでした。見かけだけでなく、中身や使い勝手が重要であることが示唆されていると考えられます。

◆大きさの対比

おわん、椅子、ベッドなどの大きさが大中小とあって、サイズの対比が面白い作品です。
この作品はロシアの文豪トルストイがイギリスの童話を再話したものですが、マトリョーシカ的な可愛さ、おかしみがありますね。
また、子どもにとっては自分のお父さんお母さんのお茶碗のサイズなどと比較しやすいため、物語への没入感が高い作品だと思います。


◆教訓のない物語の面白さ

正直言って、この作品には道徳的な教訓はないと思います(笑)。それでもこの作品が長く愛されている理由としては、子どもたちが大好きな冒険と発見がたくさんつまっているからでしょう。いってみれば、物語を解釈するにあたって自由度が高く、自分なりにストーリーを追体験できるのです。この作品の女の子は、まったくもって教訓に縛られていません(笑)。それを絵本によって体験できるというのは、子どもにとって大切なことなのかもしれません(実際に不法侵入や器物破損をされたら困りますからね。絵本の中だけでどうぞw)。

◆動物にも生活があるということ

3びきのくまは、人間と同じように食事をして休息をとるということがこの作品では描写されています。くまだって人間と同じなんだ、だから動物の命を蔑ろにしてはいけない、ということもこの作品から読み取ることができます。
トルストイは『戦争と平和』を書いた人です。愛に生きて、愛を伝えた人物です。その愛は、人間だけではなく自然や動物にも向いていました。だからこそ、この作品を再編し、多くの子どもたちに伝えたのではないかと私は思います。

※ この項目は、ブログ主の主観に基づいて書いております。著作者様の思想や感情を反映したものではありません。
※ お子さまの心の成長や読書感想文のご参考、または大人の方の自己啓発にお役に立てたら嬉しいです。
※ まだ作品を読んでいないかたは、ぜひ書店や図書館等で探して読んでみてくださいね。


子ども(6歳)の感想


・この女の子は随分と勝手なことをするよね(笑)
・椅子を壊されたこぐまが可哀想!
・おかゆも全部食べられちゃって可哀想!
・「ごめんなさい」もしないでただ逃げていったね(笑)

母親の感想


私も子どもの頃から何度も読んでいた作品です。小さな頃は、いつ熊たちが帰ってくるのか心配しながら女の子を見守る気持ちで読んでいました。しかし、今読むと「随分勝手な子だなあ」と感心してしまいます(笑)。ただ、それもトルストイが生きた時代の超管理社会なロシアを思えば、そのような女の子の話を再話したくなるのも当然かもしれません。この作品は何者にも管理されることなく自由に振る舞う女の子が主人公。そんな作品が当時のロシアにはきっと必要だったのでしょうね。

ではでは。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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